2011年08月04日

水より安い牛乳に思うこと3

牛乳那須山麓のグリコ乳業の牧場見学をしたことがあります。

アメリカでは牛乳の細菌数の基準が1mlに10万個以下となっていますが、日本ではどこでも生乳で3万個以下という徹底した衛生管理がされています。

また低温殺菌牛乳のための生乳はさらに1万個以内という基準になっていますが、なんとこの那須ではどこで搾乳された生乳でも1万個以下、どれでも低温殺菌牛乳の原乳になりえるという衛生管理。

そのためにはストレスを与えない育て方で、搾乳した生乳は空気にふれず、トラックで揺らす事もせず、数時間のうちに工場へ送られ加工されます。

牛7たとえ絞ったそのままの生乳を飲んでも、アメリカの牛乳よりも安全だそうです。

でも昔、北海道では生産過剰調整のため、牛乳に食紅を混ぜて畑に流したこともあり、その時は涙も一緒に流したそうです。

それほどに苦労し年中休みなしで働いて、出荷した牛乳が水よりも安いとは何事か、と農家の方は嘆いていました。

牛6年収は800万円だそうですが、両親と3人で働いていると考えると、一人300万円にもならない。

これでは農家に嫁は来てくれない。

放射能問題もいつまでも終息せず、メーカーの買い上げ値も上がらない、こんな状態が続いていては、こんなに高水準の酪農も後継者がいなくなるでしょう。

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